駅の構内
帰宅時間で、一気に忙しくなった客足
にこやかに『どうもね〜!』と
パンや飲み物の暗算を素早くして行く姿は
いつもながらに、スゴい
そんなお雅さんに
少し離れた所からお辞儀をして
自分も買った、あんパンと牛乳
それをバッグに入れ
次に声をかけたのは
四十代位、サラリーマン風の男性
「 え?
ええ 一応、通勤には毎日
この駅使ってますよ ――――
しかし随分、街の様相は変わりましたけど
人の多さは変わらないと言いますか…
お巡りさんが
おっしゃってるみたいな女の子は
当日も、たくさん居たと思います
ただ私その日は
混雑するのは判ってたんで
かなり早めに出勤して来まして―… 」


