'白い翼' その単語を聞いて 少年は肩をすくめる 自分の翼がもし そんな綺麗なものだったのなら もっと違う方法で 少女を幸せにできたのに。 「僕は天使なんかじゃないよ」 草原のなかを走り回る少女に そんな小さな声は届かない。 「天使さんも一緒に遊ぼうよ!!」 綺麗な赤色のワンピースを くるくるとなびかせ 少年の手を引く