少年もまた
'壊すことしかできない'
のだから




彼の黒い翼は
人を幸せにするものではなかった




それでも

少年は彼女を
幸せにしてあげたかった

どんな結果であれ


彼女のゆめを
叶えてあげたかったのだ




だから少年は彼女の前に立ち
言ったのだ



「恐怖もなにも感じない世界に
つれていってあげる」と



そして少女はそれに応えた



だから少年は









彼女の息を


止めたのだ。