暗い暗い闇のなか 小さな少女を抱えた少年が一人 あかとくろのなかに ぼうっと佇んで その金色の瞳から ポタポタと零れる透明な雫 助けてあげたかった。 可哀想な彼女を。 不幸な彼女を。 怯え、壊すことしかできない 無力な彼女を。 しかし 人間を助ける術を 彼は知らなかった