奈美が走りながら言う
「でも、まだ私たちに
出来ることあるかも
しれない…」
千香の顔がパッと輝く
「え!例えば!?」
「うん…噂なんだけどね?」
……
――――――――――――――
*百合side
いよいよ?明日だ…
勇輝とは初めてで最後の
旅行になるね。
嬉しくて心臓がパンク
しそうだけど、同時に
寂しくて今にも涙が
こぼれ落ちてきそうだな。
「さ、百合帰ろうぜ?」
「あ…ごめん今日は
明日の準備に買い物
行くんだ。奈美たちと」
「俺も行きてぇとか
言っちゃダメか?」
ヤダもう何その甘えた顔//
旅行に近づく度に勇輝が
輝いて見えてく私。
私っておかしいのかな?
ガバッと誰かが抱きついて
きた。??…誰?
「半分女子会なんだから
着いてくんなー!
しかも明日の為だし
楽しみに待ったら
いいじゃん!?」
あ…千香か。
千香に言われて勇輝は
渋々。…ごめんね?
「んじゃ、久しぶりに
仲間んとこ顔出すか。
ついでに用事あるしな」
用事?なんだろ…
「…バイバイ♪」
ここはモールの中の
カフェテリア。
「百合、あんたよく
我慢出来てるよね?」
涙で顔がクシャクシャな私
「当たり前じゃん゛…」
それだけは何としても
バレたらダメでしょ。
「てか、直人くんの話は
勇輝くんと話題に
ならないの?」
奈美が聞いてくる。
そう…そこだよ。
「なんか察してるのかな。
何も聞いて来ないんだよね」
不思議…あんな気にしてたのに
「うわ、逆に嫌だね。それ」
「でしょ?」
はぁ



