「ヤンキー…怖くないん
ですか?」
震える声で言われる
「だって私、強いし」
自分で言うか?って
自分に突っ込む
「は、はぁ」
ほら、梨央ちゃん
返事に困ってんじゃん!!
「あっ、でも
その人とは会わない
方がいいと思います」
なんで?
架空の人物なのに?
「だって、前あの人に
刃向かった人の
家が崩壊したって…」
「はぃ?」
家が?
てかなんで詳しい
話になってんの?
もしかしてマジで
いるとか!?
えっ、私の勘違い!?
めちゃカッコ悪っ!
…てかいたらいたで
嫌なんですけど…
あたふたし始めた
私を見て、
梨央ちゃんがフッと
笑ったことを私は
見逃さなかった…。
「すんごいお金持ち
らしくて、反抗したら
即家ごと潰す!
って感じらしいんで」
梨央ちゃんは
一拍おいた。
私の反応待ちだろうか
「もうさ」
私は口を開く
「嘘つくのやめよーよ」
梨央ちゃんは
言われるのを
読んでたみたい。
「あの…ごめんなさい」
謝っちゃうんだ?
「嘘ついて騙そう
なんて思ってなくて…
私お兄ちゃんが
好きだからどうしても
うっあぁぁぁ~」
あーあー嘘泣ききたぁ
いらないってそんなの。
つか勇輝遅くない?
はぁ…。
「梨央ちゃんさぁ…」
そろそろ梨央ちゃんと
話すの飽きてきたから
終わらせよう。



