―コンコン

扉を叩く音がした。

「どうぞ」

「失礼する」

「これはこれは。巡査部長」

「巡査部長と呼ぶな。
恭たんと呼べ。」

この人は僕の上司。
金井 恭介。30歳。
僕が言うのはアレだが、
この人は変な人だ。

「体調はどうだ?」

「まずまずですね」

「今回の事件は、
その、不運だったな」

「……」

「…で!
今回の事件の担当に、
君を任命する。」

「僕、ですか」

「そうだ。
必ず犯人を捕まえろ。」

「わかりました」

「うむ。
それじゃ、俺は帰るよ。」

「ありがとうございました」