「もし、卒業式の時俺がこの世にいなかったら、美咲に渡してくれなぃか?」 そぅ言った瞬間、ケーキを食べていた手が止まった。 「ムリだ」 「なんでだょ」 「お前はいなくならなぃから。俺はそぅやって信じてるから」 言葉で返せなかった。 健はまた黙々とケーキを食べ始める。 その目の前に箱を置いた。