恋愛Ⅰ


 どう抵抗していいか分らない。

 どうしたら逃げられるのか分らない。

 このままじゃ、片付けるが大変になる。

 もう1度、手を伸ばそうとすると、後ろから
 手が伸びた。

 その先には、わたしが手の届かなかったスイッチ。

 「押してくれてありがと」

 これで、晩ご飯がインスタントじゃなくなる。

 安心したものの、これじゃ次の料理に
 取りかかれない。

 「いい加減、離れてください」

 「火を使う場所で、ふざけないで下さい」

 「怪我でもしたらどうするんですか!?」

 わたしは怒っているのに、悠夜は反省して
 いる様子が全く見られない。

 その証拠に、口元が緩んでいる。

 わざとだ!!

 この人、わざとしてる!

 これで何を言っても無駄。

 結局、無視したまま作業を続けた。

 流石にやり過ぎたと思った悠夜。

 やっと、離れてくれた。

 だが、安心したのもつかの間。

 次々に、される行為にいつしか
 抵抗することを諦めた。