どうして好きなんだろう


予想通りの返答に軽くため息もでる。

「ちょっと気になっただけ。昨日バイト先で助けてもらったというか…」

いや、でも彼はてめぇのためじゃねえよみたいな(ちょっと違うか)態度だったし、助けてもらったわけじゃないのかな。

「いや、違うかな。睨まれたっていうか…。」

でも、私を信じてくれた…。

「ちょっと嬉しかったっていうか…。」

昨日のことを思い出しながら口にすると。

「そんなのに興味持ってていいの?…その長谷川って男でしょ?小島は知ってるの?」

好奇を帯びたぬいぐるみみたいなパッチリ目が近づく。


「義人?知らない…ケド。」

「じゃ、あんまり口に出さないほうがいいんじゃな~い?」

完全に面白がっている真尋の顔。