でも、しゃがんだまま私の顔を見ない義人の両手の握り拳がわずかに震えていて、そうさせている私の心臓も申し訳ない想いで震えているのがわかる。 「もう…いいよ。……行けよっ。」 絞りだすように放たれる言葉。 ベンチに置いていた鞄を掴んで、義人の背中に頭を下げる。 「今まで、ありがとう。」 これは、ほんとうにそう思っているから。もう、話をすることもないのかもしれないから。 心からの義人への気持ちをその背中に残して、走って公園をあとにした。