その映画では差別からいじめや虐待に繋がってしまって、とても重いテーマのものだったけれど、昔の古傷を思い出して目を背けたくても見入ってしまう不思議な魅力のものだった。 ふと、反応のない直のほうを見ると、もう日が傾きかけた空を仰ぎながら少し苦しそうな表情を浮かべていて。 さすがにちょっと重いテーマを薦めちゃったかなと反省しかけた私の耳に、ポツリと直の呟きが聞こえたような気がした。 「え?」 聞きなおした私に向き直った直が、自嘲気味に笑って答える。 「俺も見た、自分のことみたいだったわ。」