「おはよっ。乃愛、那月!」
「おはよぉ~。」
「…おっす。」

私はあれから、
那月と乃愛、一緒に登校している。

ただの友達、幼馴染。
周りからは疑われたりするけど
それ以上なんてないもん。
だって、私が拒んだから。

あの時から、私の中の
奥深くに眠らせた恋心。
この距離感が一番心地いい。
簡単なことだったんだよ。
もとの幼友達。
今まではこの距離感がもどかしかった。
けど、今はこれで十分みたい…。

乃愛はなんとなく
理解しているようで
コイバナになると、
さり気なく逸らしてくれる。
心の中で、沢山感謝しておく。