「やっぱ、昼ごはんを食べるといったら、此処よねー。」 私は、屋上の重い扉を開ける。 「灰色の空、灰色の雲!今にも雨が降ってきそう!」 …、だめじゃん。と、苦笑いをする。 屋上を少し歩くと、どうやら先客が居たみたい。 「えー…っと…、古谷仁!」 また、大きな声でフルネームを叫んでしまい、私は慌てて自分の口をふさぐ。 でも、古谷仁は何も反応を示さない。 私は、恐る恐る近付いて仰向けになっている古谷仁を覗くが…どうやら、寝ているみたいだ。