何時もより蝉の音が五月蝿い。 何時もより回りの音が気になる。 「凛、見せたいものがある。」 真夜中、不安で眠れない私にそう投げ掛けたのは仁。 私は何時もの様に仁に車椅子を押して貰って、最上階へと繋がる階段は仁におぶってもらった。 「何で屋上?」 「秘密。」 バァン 勢い良く扉を開けた。 そして私に飛び込んできたのは…