私も急いで校庭の野次馬に加わった。 たまたま、隣に居た紫不良くんに声を掛ける。 「おい、一体、誰が此処を通るんだよ?」 振り返り、紫不良くんは私の顔を見た瞬間、ゲッと嫌そうに声を出す。 「渋って無いで教えろー」 バンッバンッと、大阪のおばちゃんの様なテンションで背中を叩き促すと、渋々て口を開く。 「…凛華だよ。」 「凛華って…何?」 緑不良がさっき言ってたが、イマイチ何者なのか良く解らない。 「お前、ばっかじゃねえの?そんなんで此処の高校来たのかよ…!」 と、いきなり嘲笑う。