カツッ 足音を大きく立ててしまった。 勿論、その音はしっかりと凛の耳に届いてしまっているはず。 「咲也くん……?」 そう言った凜だったが、どうやら直ぐに気づいてしまった様、 「…誰、何の用?」 一気に声が冷めているのがわかる。 凜がベッドの位置からドアに移り、段々と声が近くなる。 そして、俺は特に返事をする事なくドアを開ける。