目が合うだけでもドキッとする。
それくらい、橘さんに一目惚れした。
あ。
橘さんって呼ぶなって言われたんだっけ。
でもじゃあ…なんて呼べばいいんだろ?
私より7つも年上だし…。
1人悩んでいると、また目が合った。
なんだかちょっと楽しそうな目。
そして少し笑って口を開く。
「もしかして何て呼べばいいか迷ってる…?」
図星を当てられた私は少し赤面する。
「…ッ」
「あ、図星」
って目を細める。
かっこいい…。
「陽斗でいいよ、美織ちゃん」
少し低くなった声で言われたその言葉にすっかり酔いしれてしまった。
