『ありがとうございましたー』

はぁ…

いつまでこんなことやったらいいんだろう。

高校入学してから半年。

私、永易結奈[ナガヤスユイナ]は

毎日のようにコンビニで働いていた。

『キャハハ!』

『でねー!ほんっとにおもしろいの』

『まじで!?』

店に入ってくる、同い年くらいの子を見ると

自分が馬鹿らしく見える。

遊びたい。

おしゃれもしたい。

恋愛だって…したことないのに。

給料の大半は家に納めている。

母子家庭のあたしの家は、母、あたし、弟と3人暮らし。

母は朝から夜までパート勤め。

それでも、あたしの学費や弟の保育園の費用で

ほとんどがふっ飛ぶ。

そのせいもあって、あたしが中学にあがってから

母は、やつれていった。

あたしが少しでもお金を稼げるのならと思って

このバイトを始めたけど

週6で学校が終わってから22時までぶっ通し。

やるんじゃなかったと後悔している。

『あの子、見たことあるー』

『他校じゃね?なんか可愛いってみんな言ってたけど…』

『そうでもねえじゃん。ブッス』

さっきの子達がジュースやスナック菓子をレジに置くと

目の前でコソコソと言われた。

こうゆう人たち、たまにいるんだよな…