通学電車物語




俺、羽柴司の緊張はピークに達していた



やった!

何だか知らないけど
とにかくやった!



9回裏、逆転サヨナラ満塁ホームランの気分



彼女の吐息を間近に感じる



俺にキスしてくれるんだ


もう何だっていい

キスしてくれたらすぐに目を開けて

告白して


彼女を抱きしめたい



断られたっていいや!

もう気持ちがとまんねー!



ばーさんマジありがとう!



無意識で彼女を握った手に力がこもる



そして一人でバカみたいに浮かれていた俺に、次の瞬間衝撃が走った





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