「藤井さんも早いね」

そう返すと、藤井さんは唇を尖らせてまあねって言うだけ。
…女の子ってよくわからないな。


「あ、今日さ、ショッピング行って。
プリクラ撮って、それからそれから…」

「はは、何それ」

「私、後一週間生きたいの」

「一週間?」

「そう、したいことが一週間必要なの」

「で。今日はショッピングとプリクラなの?」

「うん!そう!でね、明日は遊園地行くの!」

「まじか」

「だから、これから一週間は毎日会ってもらいますよーだ」

「はは、わかったよ」

「…本当に?」

「うん。だって、こんなこと出来るの最後でしょ?」

笑っていた藤井さんは俺がそう言うと、口をきゅっと閉じて俯いた。
それから小さく、そうだねと呟いた。