“気持ち悪くねえのかな”
“信じられねえよな”


ずっと、翔のその言葉が頭をぐるぐると回っていた。


そして、初めて俺はおかしいんだと気付く。

あの、彼女を綺麗だと思う事はおかしいと。


もしかしたら、翔の考えが一般的な考えなのかもしれないと。



気の抜けたまま、俺は放課後まで外を見て時間をやり過ごした。
もちろん部活に行く気力なんてなく、真っ直ぐに家へと向かった。



それから。
徐々に俺は学校を休みがちになって、その頻度は増えて行き、今に至る。