やくそく花火

そして今にいたる─────────────────


「本当…花夏バカでしょ?」

由香里にそう言われ、つくえに突っ伏する。

本当にあたしバカだ…

これじゃあ、好きじゃないって言ってるようなもんじゃん

「あの子に言ったら?やっぱりムリーって」

由香里…。あたしもそうしたい…

次の日に取り消そうとしたんだけど…さぁ

「萌香ちゃんさぁ…あたし見つけるとキラキラした目で見てくるの…」

「もう…。何やってんだか!!」

その後休み時間が終わり、数学の授業が始まった。

イヤだなー…数学一番嫌いなのに…

あたしは授業中、さっきの由香里との会話を考えていた。

本当にどうしよう…。

萌香ちゃんになんて言えばいいかな。

そういや付き合いたいとも言ってたけど…

実際に中学生の付き合うって…どんな感じなんだろ?

帰り道一緒に帰って


手をつないで………


手をつないで………


キ…キス……?キキキっ…キスってあたし何考えてんの!!

中学生ってそこまで言っていいの!?

って…今はそんな事じゃなくてっ

本当にどうしよう…頭がもやもやするー…

こんな頭じゃ数学わかんないわけだわ。

隣を見れば、太陽が昼寝をしていた。

教科書を器用に立てて、先生にバレないように寝ていた。

まだ幼い顔だけどかっこよくて…

自分でもドキドキしてるのがわかる。

その後、あたしは先生に指される事もなく無事授業を終えた。