* 結魅 *



ー翌日ー


今日は土曜日。
そして時間は4時30分。



もう少しでお兄ちゃん達が出る時間帯。



そっーと部屋から出てリビングに向かうと電気が既に付いていた。



(…もう出るんだ、顔合わせしよう)とドアノブに手をかけた瞬間、



「…誰だ、お前?」



「…ふあ!?」



ビクッ!



「…っふ、反応おそ……」



「…だ、だだだだ誰ですか!? あ…あああなたは!!?」



「…噛みすぎだろ(笑)」




イライラする笑みを浮かべて上から目線ですか、この人。




「…ん? 今結魅の声が聞こえたんだが……」



「…え?」



(行くなら早く行かなくちゃー!!)



瞬時にドアノブに手を伸ばした瞬間、ドアが開き、私は誰かに口を押さえられた。



「んっ?んんんぶ!!」



『なっ? ばばばかぁ!!』
(↑解説)



「…しー、オレ見つかったら大変な事になるからさ、黙ってー」



口に人差し指を立て、『しー』と言っているこの男。よく見たらイケメンだし…。



ってこんな状況で何考えてんの!自分!!



体を動かし抵抗しようとしたら、



「…これ以上動いたら犯すよ?」



な、ななな何言ってるの? この人!!




それは勘弁だから大人しくしてるけど、初対面でそれはないし…身体の密着なんてすごい…。



今リビングの隣の部屋にいる。
つまりそこは私の部屋であって……何故か部屋の中のドアに追い込まれてて、私の脚と脚の間にこの人の足が入ってて……変な状況。



「…あれ? いないな…。確かに声がしたんだが……」



バタン_…とドアの閉まる音がしたら、スッと身体を離した。(この人が)