「うっううん! 大丈夫だよ!っていうか起きてたし! うん!」
必死にそう話す自分が“素直でバカで分かりやすい奴”だと自分自身に呟いた。
「…そう、ですか。 それなら良かったです。 ところで……具合は?」
「あ~…ちょっと気分悪いだけだよ…後は何もないから大丈夫」
と答えると……
「!? ダメじゃないですか! 気分が優れないなら寝て下さい!」
隣に立っていた執事さんは、あたしが体を起こしてたから半ば無理矢理ベッドに寝かされた。
「…え?」
「はいはい。 寝てて下さいよ? 頭が少しでも痛ければ余計悪化しますよ、今は。」
「…今?」
何となくその言葉が引っ掛かった。
「……お気になさらず。」
にっこり笑顔でこの場をしのごうとするのがバレバレ。
でも流しておいた。
「…うん、分かった。そこまで言うなら寝るね」
「はい。そうして下さい。」
またにっこり笑顔。
得意だなぁ~…。

