コンコン__…
「!?」
声にならない悲鳴をあげた。
「…っち」
「あの…、土方くん?」
ドアの向こうから声がする。…たぶん、この声は可愛い執事さんだと思う。
「……ああ、何だ?」
そう呟いてあたしの上からどき、ドアを開けた。
いかにも不機嫌なんだよ! とでも言いたげな態度で…。
―ガチャン!!
「…あ、開いた。ってそれよりも…! 結魅様が起きたらどうするんですか!?」
「…お前がうるさいし」
「あっ! そうか……。申し訳ございません。結魅様。」
ベッドの方に体を向け、頭を下げようとした時、あの…可愛い執事さんと目があった。
頭を下げた後、すぐバッと頭を上げた。
「?……!?」
最初は訳の分からないみたいな顔になったけど、すぐに私が起きているという状況を理解したのか…にっこり笑顔に戻り、
「……お目覚めですか。 おはようございます。」
また一礼をした。
「…僕の大きな声で起きてしまいましたか?」
上目遣いで見つめられ、心の中で『ズッキュ―ン!』と音を立てた。

