何で押し倒されてるの!?
「…お風呂場で男女会って何もないなんてないよな? そんな言い訳で逃れるとでも思ってんの?」
うぐっ…!
し、しぶとい……。
そもそも何でそこまで気にするんだろう?
って…なーんーで!!
この人上にのってんのよぉぉ!!
「……どいて下さい」
「理由、言わないとどけないなー?」
「……皆の自己紹介まだ聞いてないので、早めに再開したほうが良さそうなんで……どいて下さい」
「自己紹介はまた今度に移動するってよ。しかもな、急いでるっぽいけど、時間削ってんの自分だろ?」
「うっ……」
そ…そうだけど……。
「そこまであたしに構わないで結構ですよ。 執事だからといって全て事情は知らなくていいじゃないですか」
「…執事の意じゃなくて、オレは個人的にお前の事知りたいんだよ…」
切なく、苦しそうな表情で顔をしかめた。
何でそんな顔するの?
「……っ」
「………」
あたしは何も言えなくなり、この人を見てると、胸の辺りからキリキリするから視線をそらした。

