もう、嫌だな…。
そう思った瞬間―
「…っっー!? ぅ…あ…ッ!?」
経験したことのない凄い痛みが全身に走った。
どこからか……声が聞こえる。
引き裂かれるような痛み…首の後ろ側から肉が引き裂かれるような…
(…い…意識が…とびそう……っ!)
『お前は人間じゃない…お前は人々に呪われる身だ…』
(…っ! 誰っ…!?)
『もがくがいい…純血の姫よ。 足掻け…』
(…や…め……!?)
「っ…う」
苦しい呻き声に反応し、原田君が問いかける。
「ん、結魅!? どうした!?」
椅子から立ち上がり、皆に迷惑掛けたくなくて…部屋に戻ろうとしたのに……足がフラついて、上手く立てない…。
バランスを崩し、地面に落ちそうだったあたしの体を…今朝あったあの男が支えていた。
「…な…ん、で?」
あたしの意識は途切れた___
最後に聞こえた言葉は、
「…頑張れよ」
__そう聞こえた。