蘭蝶Ⅱ【完】

薫「だから、けじめをつけようと思うんです」


けじめ……か


桜「けじめのつけ方は人それぞれだと思う。でも、あたしは二人に退学してほしくない。せっかく友達になったのに、もういなくなっちゃうの?」


未華・薫「………」


桜「けじめのつけ方は他にもいろいろあると思う。だから、退学なんてしないでよ。あたしはこの学校に残ってほしい。それに二人にだって、友達がいるでしょう?二人が退学したら、友達も悲しむ」


未華「……わかりました。退学はしません」

薫「でもッ!」

未華「桜さんの頼みだよ?それに他のけじめのつけ方もあるって教えてくれた。友達も悲しむって…あたしは友達を悲しませたくない。もちろん桜さんのことも」


薫「…分かった。じゃあ退学はやめます」

桜「じゃあ先に教室に戻ってて?あたしたちは理事長と話しをしてから戻るから」


未華「はい。分かりました」


二人とも理事長室を出て行った