「・・・そっか。おめでと、マーヤ」

「なによそれぇ・・・チョーカンドーなんですけどぉ・・・」

「あはは、マジゴメン。エリには何も言ってなかったもんね」



翌日、ジンはあっさりと守村学園から転校していった。
まるで、元々そこにいなかったみたいに。
いたっていう事実こそが、嘘だったみたいに。


「でも、ま。よかったんじゃね? 両思いなんだし。ジンくん、イチズっぽいから遠距離でも大丈夫っしょ」

「縛り付けるつもりなんてマジないけど・・・っていうか、付き合ってないわよ私たち」

「ハ!? なんでよ、両思いでしょーが!」

「いや、それはジンにも悪いかな・・・って」

「マーヤ、チョー余裕コキすぎっしょ。オトコなんて誘惑されたらすぐにヨソ行っちゃうよ?」

「処女がナニ言ってんのよ。オトコ作ってから言いなさい」

「うっ・・・マーヤー! クミがチョーいじめるー!」

「はいはい・・・」