一ヶ月も過ぎると、ジンもすっかりクラスに馴染んだみたいで私以外の友達も沢山できていたようだった。


「マジで、雛の巣立ちを見守る親鳥みたいな心境だわ・・・」


「本当はジンくん取られてジェラシー感じてんでしょ?」


「マジんなわけないし!」



最近クミは何かっていうと、私とジンをくっつけたがる。
ジンとは単なるトモダチだって言ってるのに。


「でもマーヤ、最近よくジンくんと一緒に帰ってるっしょ」

「そ、それは・・・」

ジンとは、ドラマの話だけじゃなく、好きな漫画とかゲームとか、共通点が結構あったのだ。
お兄ちゃんに教え込まれたオタク知識が役に立つだなんて。
お兄ちゃんめ・・・
やるじゃないか。