スネークアイズ

「パパ…ママ…。」

「葉子、お兄ちゃんを助けてあげて…。」

「葉子、アイツを殺すんだ!」

「お兄ちゃん、止めてよ!」

『グサッ…ザクッ!…ザクッ!』

「キャーッ!」

中矢かをりは、ベッドから飛び上がる。

「ハッ…。」

「大丈夫、中矢さん…?」

かをりの周りに、宮本武志と池上警部が不安そうに、かをりを見ている。

「…、ここは?」

「ここは、病院だよ。刑務所の医療施設に着いた途端に倒れたらしい。2日間も眠ってたんだよ。」

「2日間も…。野地さんは?」

「彼は、今指名手配中で地元の警察が追ってる。見つかるのも時間の問題だ。」

「何か思い出した?昔の記憶とか…。」

「どういう事ですか?野地さんと私に、何か関係が…?」

「君の戸籍を調べさせてもらった。君はこの街で、生まれ育った。本名は、神宮寺葉子。七歳の時に家族全員刺殺されたと思われたが、君と兄の政一朗だけが生き残ってて、君は東京の中矢夫婦に引き取られたんだ。」

「ちょっと、待って下さい。」

「政一朗は、十三歳から赤木一隆という名を名乗り、京都の高校~大学に通い法学部を首席で卒業した後、行方不明になっている。八年後、東京に現れた…今度は野地恭平としてね。」