私と彼の恋愛事情

「ねぇねぇ、そこの二人~」

さっきまでどこかに姿を消していたゆなが現れた。

「ちょっと、どこ行ってたの」

「いや、お菓子をね~♪」

あんたは何歳だよ…。

両手にお菓子を持って嬉しそうにゆなが笑っている。

「じゃあ、ゆなはお菓子買って家に先帰ってるから~!あ、鍵貸して!」

私が差し出した鍵を手にすると、全速力でゆなは走っていった。

……何だったんだ…。

「…片瀬何しに来たんだよ」

「…わかんない」

でもね、神崎君。

きっとゆなは私達を二人にするために、帰ってくれたんだと思うよ。