「柏が...好きよ。」
私の声が森にこだました。
「私もにございます。お嬢様。」
柏は私の唇に軽く口づけをした。
するとみるみる小さくなった私の体。
柏がすごく大きく見えるわ。
「お嬢様。...これはなんという可愛らしさ。持ち帰って体の隅々まで...。」
「それ以上言わないで。変体執事!」
柏は私を手のひらに乗せると持ち上げてまたそっとキスした。
すると、柏までもが小さくなった。
「つまらないですね。」
柏はいじけたように小石を蹴った。
「でも、これであの部屋には入れるわ。」
ガチャっとドアを開けると次は大きなドアがある部屋に来た。
「この部屋も抜けなければならない様子ですね。」
「無理よ...ドアノブにも届かないじゃない。」
ピョンぴょんと跳ねた。



