でも、次の言葉で唖然とした私。
「私たちはこの森に閉じ込められてしまいました。」
は...?
柏はあせった表情でそういった。
「ばかね。そんなことあるわけないでしょ。」
20歳の専属執事がばかげたことを言わないで。
「しかも後30分で...。」
柏...
今日まで一緒に過ごしてきてここまであなたを馬鹿だと思ったことはないわ。
「お嬢様!本当にございます!」
私の肩をぶんぶんとゆすった柏。
「もう!やめて。分かったわよ。で、どうすればいいの?」
柏はほっとしたような顔になった。
「それは分かりません。ただこの先の部屋を抜けることが第一かと。」
柏が指差した先にあった小さいドア。
部屋ってこの中にあるの?



