「では、話しましょう、お嬢様。あるところに...。」






柏の声がだんだん小さくなっていく。



気がついたら私は森の奥にいた。


地面の草の冷たい感触...。


って、柏は?



私、柏の話を聞いていたのに...。



どこ行ったのよ。


「急がなくては...。」


聞き覚えのある声がした。


周りを見渡すと時計を持っている柏がいた。


「柏、そんなとこで何をしてるのよ。」


私は柏にたずねた。


「お嬢様、急がなくてはなりません。」


「だから...!何だっていうのよ。」


私はちょっときれ気味に行った。