亜莉栖SIDE


私には兎野 柏という執事がいる。



実は恋人なの。


そして、ある日のこと...


「お嬢様、お話を読んで差し上げましょう。」


柏は私を馬鹿にしているわ。



私はもう16歳よ。


「そんなのいらないわ。」


すると柏は悲しい顔をした。


ドキッ....


ずるい、柏は私がこの顔に弱いことを知っている。


「分かったわよ、聞かせて頂戴。」


私はしぶしぶ柏のはなしを聞くことにした。


「ありがとうございます。それでは目をつむってくださいませ。」


柏は私をひざの上に乗せると私のまぶたにそっと触れた。