でも、別れた方が君のためにもいいと思った。 君にはもっと似合う人がいると思ったから。 これが、一晩でまとまった考えだった。 呆然とする君の唇に自分の唇をそっと重ね、 その場を立ち去った。 最初で最後のキスは涙の味がした。 きみにネックレスを渡したのはもう1度会えるかな、なんて思ってたから。 この日私は名前も知らない彼を思い続けると決めた。