驚いた。


風の仲間にしか信頼と興味を示さなかった風が。


「空は、あたしより強いよ。」

翡翠の総長を認めて、触れられることを許した。


「おい、神田。」


「んぁ?」


金髪のスラッとした体躯の翡翠総長。


「風を、裏切るな。・・・そして、大切にしろよ?そばで、支えてやってくれ。」

俺じゃあ、あんな顔にはさせてやれねぇんだ。

神田は目を見開いたかと思うと、ふわっと優しく笑っていった。


「あたりまえだろ?・・・俺の女にするからな。」

渡したくないが、俺の女でもないし。



勝負は見えてる。