婦人もホントは寂しいんだろうな…

そう思うと少し胸が痛んだ…


寂しげな私を見て婦人は私に“痛い”事を聞いてきた。


『直美さんクリスマスイブなんだけど、何か予定あるかしら?』


クリスマスイブ?

『はい…悲しい事にあいてるんですよ~』

そう言うと婦人は2枚のチケットを出し

『あら良かった!主人と行く筈だったディナーショーの券が余っちゃったの。直美さん彼氏とでも使ってちょうだい』


そう言って婦人は私に2枚のチケットを手渡してきた。

『いいんですか?これ…旦那様と夫人とで…』


『いいの。主人も是非直美さんにって』

じゃ…遠慮するのも悪いし!

『ありがとうございます。是非行かせて頂きますます』

そう言うと婦人は、にっこり微笑んだ。