金持ち女VS貧乏男

実家は私のマンションから南に、車で1時間程の所にある農村地帯。
人口わずかな所だが、ジャガイモ、豆などが有名だ。市場などではブランド野菜として、高値で売られている。


私は愛車を車庫から出し、彼に電話をした。

『今からそっちに向かうねぇ』

彼のアパートの近くらしい本屋さんで待ち合わせをした。


10分後――――
お?今日はまともな格好だ。
この前のディナーショーの時のような、いでたちでは困る!
と、きつく言っておいたのが正解であった。


〝オハヨー〟と助手席の窓を開けると、〝ぅお!これ、なんて言う外車だ?〟と助手席に乗り込み、その後、永遠と1人で喋り始めた。