昼休みも終わり午後の授業を受け

放課後になった時に彩乃が訪ねてきた。

「ねぇ、千里の言うハル様は顔だししてないんでしょ?」

「うん、そーだけど?」

「それは…絶対ブサイクだな」

彩乃は笑いながら言った。

「ひどいよー!
ちがうよっ、ハル様は声がイケメンなんだから顔もイケメンだよっ!!」

「いやいや、そー言う人こそ、ブサイクでデブな人だったりするかもよー?」

彩乃は私も違って現実的な子だ。

高校生にしては、少し大人びているような。

…私とは真逆だな。

かっこいーよ、本当。

2次元しか見えてない私と現実的な彩乃とでは

真逆だけど、それが良かったりするのかも知れない。

「ふっふっふっ!私はインターネットでハル様ファンの声を便りに自分なりにイメージ上の顔をかいてみたのだよ!」

「え…?」

興味がなさそうに言う彩乃

「見たいかー?!」

負けじと、頑張って言う!!

「いや、いーや。そして、顔近い…」

「んーもうっ!見てよー!」

「はい、はい。みるから!!
顔近いぃー!」

ふんっ

「これなのだよー!」

バッサっ!!

私は彩乃の前にハル様のイメージの顔をみせた

「…だろうと思った。
なんだよ、このイケメンはぁー?」

「絶対この顔だよ!」

「これはないよ、うん。」

私がかいたイメージハル様は

キリっとした目に

艶がある淡い金髪で

不適な笑みを浮かべてる姿だった。

「いや!ある!!」

「2次元しかない、ない。」

「ないに決まってるじゃん!!
3次元にこんな素敵な人いたら2次元にはいってないよ!」

「…?
それはつまり…ハル様はそんなにイケメンじゃないってことになるけどいーの?」