えっとハルカのクラスはどこだっけ。そういえば聞いてなかった。
とりあえず2年のクラスを足早に眺め、ハルカを探した。
だが、なかなか見つからない。残ったのはラスト1クラス。
【2-S】
まさかと思いながら教室のぞく。いた――――!
ちなみにチョウ、ユズ、サヨもこの教室にいた。3人ともハルカと何かを話していた。
みんなSクラスかよ。
まぁなんとなく予想してたような、ないような。
Sクラスはこの葉月高校の成績優秀者30人が入る、いわば特待生みたいなもの。その人たちは先生から特別扱いされ規則にあまり縛られない。もちろん服装もそうだ。一部例外の教師もいるみたいだけど。
「どうすっかな。」
女装してない今、4人のもとへは行けない。
携帯で呼び出すか。
電話帳からハルカの番号を探す。
一応のため教室から隠れる場所で電話をかけた。
プルルルル・・・『はい、もしもし。』
「オレ、ナオキだけど。今教室の外に出れるか?」
『ちょうど良かった。今どこ?』
現在いる場所を伝えると電話は切られ、しばらくしてハルカが来た。
「ここじゃ人が来やすい。被服室にでも行こうか。」
そういうハルカの意見に従い、速やかに向かった。
被服室に着くとハルカは机に座り、それと同時に「はぁ―。」と安堵のため息をもらした。
「さっきからサヨたちやクラスの人たちにいろいろ尋ねられて大変だったよ。やっと休憩できるー。」
「おいおい、何のんきなこと言ってんだよ。あの噂、絶対オレじゃん。」
「そうだねぇ。」
「これからどうする?」
「決まってんでしょ。こんなことで大事なモデルを逃がすわけにはいかない。むしろこの噂を有効活用してやろうじゃないの!(ニヤリ)」
出た!ハルカの必殺『悪魔の笑顔』。
嫌な予感がする。
「そのために・・・・・・ナオキにはしっかり手伝ってもらうから。」
やっぱりな・・・。


