Girl's? collection 1



「じゃあ今日はこの辺で。お疲れ様でしたー。」


今日は簡単なエールだけで終わらせた。
もちろんこの後応援リーダーは打ち合わせだ。


「行こう。」


メコは頷いてオレの後を追ってくる。


「大丈夫なのか?」


会議室へ向かいながら聞いた。


「・・・ごめんなさい・・・・・・。」

「あんまり気にするなよ。まだ始めたばっかりだしさ。次があるじゃん。」

「・・・・・・。」

「メコ?」


立ち止まった彼女。


「いつも・・・そう思ってた。・・・・・・でも、いつもダメなの。・・・わたし、人前が苦手で。つい上がっちゃって・・・。委員長になったのも、これを機に変わろうって思ったからなのに・・・。やっぱり、無理なのかも・・・。」

「・・・苦手なものなんて誰にでもあるよ。」


数週間前のユズを思い出す。


「でも・・・わたし・・・。」


誰だって変われるんだ。意志があれば。

そこでオレはあることを思いついた。


「打ち合わせが終わったら、被服室に行こう。」

「被服室?」


怪訝な顔をする彼女に笑いかけた。


「大丈夫。あそこは【女子のための】場所だから。」


メコは相変わらずよくわからないようだった。