メコの活躍もあり、順調に物事が決まっていく。心なしかメコの表情も明るくなっている気がする。
いいことずくしだ。
―――と。この時のオレは思っていた。
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今日からいよいよクラスに自分たちの応援歌などを教えていく。
放課後の1時間各教室で、応援リーダーが率先して教えていかなければならない。
「じゃあ、皆さん。机は脇にどかして3列くらいに並んでください。」
まずオレが声をかけ、メコにまとめてもらう・・・。
「・・・・・っ・・・。」
「め、メコ?」
その時、メコの様子がおかしいことに、オレはやっと気づいた。
「おーい、ナオキぃ。まだ始まらないのかよ。」
メコの様子がおかしくても、クラスの人に迷惑をかけるわけにはいかなかった。
「ええっと・・・じゃあまず。エールから・・・。一回オレが見せるからとりあえず見てて。」


