「ふぅ・・・。」
ベッドに寝そべり、ゆっくり息を吐く。
あいつら、どうしてこう元気すぎるかな。1日中裁縫してたくせに。逆に何もしてないオレが疲れるなんて・・・。
1階の方からはいまだに騒がしい声がする。女子恐るべしって感じだった。何がそんなに楽しいのか。
「・・ま、楽しくないより・・・ましか・・・」
ボーッとしてるうちにだんだんと意識が遠くなる。
明日は何作ろうか・・・。
そんなことを思いながら静かにまぶたを下ろした。
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真っ暗な廊下。
「・・・っ・・・・・・はぁ・・・っく・・・・・はぁ・・・・・。」
ハルカたちが静かに寝息をたてる中・・・
ユズは1人手で口をふさぎながら息をしていた。
意識していないのに涙が出てしまう。
震えが止まらない。
「・・・・・ぅあ・・・は、はぁ・・・・・っ・・・。」
空いた方の手でベッドホンを抑える。
「ユズ。」
柔らかな彼女の声。見上げると、そこには優しい顔をしたハルカがいた。
ハルカは優しくユズを抱きしめた。
「大丈夫だよ。大丈夫・・・。」
それは魔法の呪文のように。
彼女はそれをずっと繰り返した。


