Girl's? collection 1



「あっち。」


サヨが示す方向を向く。お菓子コーナーに彼女はいた。
ユズはなにやらボーッとしながらある光景を見ていた。


「お母さん!このお菓子買って~。」
「さっき買ってあげたでしょ。ダメよ。」
「えーいいじゃん。お願いー」


それはどこにでもある光景。
見知らぬ親子が買い物をしていた。それはとても微笑ましく、心が温かくなるようだった。


なぜ・・・それをユズは悲しそうに見ているのか。


そんなの聞けるわけがなかった。