「今日はハンバーグ食べたい~。」
チョウのことなんて気にする様子もなく、サヨが言った。いつものユルい感じで。
「それなら焼き肉がいい。」
ユズが挙手する。
「私はお寿司かな。」
続いてハルカも。
「いや、部費を使うにしても無理だろ。特にユズ。」
「ちょっとわたくしの話を聞いてますの」
「ナオの丹精込めたハンバーグ~~」
「うるさい。さっさと作れ。いいじゃん。肉買ってくるだけなんだし。」
「その肉が問題なんだろ。」
「お寿司がダメならトンカツ!」
「ハルカ様。トンカツならいい場所知ってますわ。もちろんお寿司だって。」
教室とは違う騒がしい声。
オレはだんだんその様子に笑えてきた。
うん。まあ、とりあえず今日はハンバーグで決まりだな。


