キーンコーンカーンコーン

その時チャイムが鳴った。



「よし、自己紹介も全員おわったし、休み時間にしよう。解散!」

担任の声にみんな一斉に席を立ち、友達のもとに駆け寄っている。




わたしはハッとした。

だ、誰かに声をかけなければっっ、



「あのー、才川さん?」




声がした方を見ると、後ろの席の女の子だった。

綺麗な黒髪で、ふたつむすびがよく似合ってて

肌は透きとおるように白い、

そして垂れ目がすごく可愛らしい。


とてもおっとりした雰囲気の女の子だ。



「な、なに?」

うわー、そっけない返事。
自分なりに言ってみたつもりだったけど...。


「わたし、志水 芹香(しみず せりか)。他県から引っ越してきたんだ。よろしくね」

なるほど、なんか見たことない子だなと思ったら、そういうことか。

あ、私も自己紹介しなきゃ。


「えっと、私は才川 亜弥。よろしく」

「知ってるよ。さっきめっちゃ注目浴びてたもん」

...げ(汗)

「そ、そんなに目立ってた?」

「そりゃあもう」