憑いてます




『先生。』


頭の奥で声が響いた。


春木は

目を見開いた。



「誰?」



そう言うと


『あなたの側に

ずっといたのよ。』



若い女の声が

答えた。



「…何なんだよ。」



混乱する春木である。


頭に直接響く声に

動揺を隠せない。



いよいよ頭が

変になって

きたのだろうか?